機械式時計を調べていくと「歩度測定器」というものがあることを知りました。時計の進みの速度を調整するための測定器ですが、実は機械式時計の「音」を使って計測しています。まるで人間が「心臓の音」を聴くことで健康状態をみているかのようです。機械式時計の音を聞いた当初から持っていた「生きているみたいだな」という感覚は、これを機に一層強まりました。
同時に、私たちは正確に刻まれる「時」そのものにも想いを馳せました。時の蓄積や、過去ー現在ー未来の間に流れる時間など、議論が活性化するなかで、水を使って「時」を考えてみてはどうか。刻々と生まれる水滴が、時間の経過と共に一つになり溜まっていく。そんな「時を刻むもの」を作ってみようではないかと考えたのです。
「時のしずく」は、機械式時計の正確な音を「心臓」とした、機械式時計の正確さによって刻まれる水滴の時間表現装置です。
2023年10月13日から開催されたSeikoSeed「からくりの森」にて展示されました。
Credit
Planning and Production: siro
Co-production: Seiko Watch Corporation
Production Team:
Shinya Matsuyama (siro)
Yusuke Kamiyama (SPLINE DESIGN HUB)
Hiroaki Watanabe (VODALES)
Yuko Matsushita
Ryoga Kano (siro)
Ryuta Mori (siro)
Photography: Masaki Ogawa
Video: Kenichi Murase
Production: Mizuho Hamamoto (mizuiro)
Client:
セイコーウオッチ株式会社, TRUNK, siro
Category:
Installation
Date:
January 1, 2023
Related Projects